「ソフトな情報」をいかに活用できるか。そして「貸さない親切」の意味

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日本貸金業協会の刊行している季刊誌に、中小貸金業者の存在意義について記載がありました。


新公益理事になられた池尾和人教授のインタビュー記事で、池尾先生によると、「この人は真面目だとか、逆にいい加減な感じだとかいった心証のような(数字等で客観的に表現できない)タイプの情報を『ソフトな情報』と呼」び、「消費者や小規模事業者向けの融資においてはソフト情報の価値が大きいということであれば、中小の貸金事業者にも存在意義があるということにな」ると述べられています。
そしてそのような情報を活用して融資判断を行えるノウハウや能力を持った業者のことを「しっかりと地域に密着しているタイプの業者」であるともおっしゃっています。
もっともなご意見だなと思いました。
先日の投稿で、信用情報が審査の際に重要な意味を持つということを書きました。
しかし実際にはそれだけで融資判断をおこなえるものではありません。
大げさな表現ではなく、毎回五感を(ときには第六感も)フル活用してお申し込みの受付に臨んでいます。
それは、相手が単なる数字や文字ではなく、目の前にいる血の通った一人の人間だからです。
当然、大手よりも審査にかかる時間は長くなります。
しかしたとえ時間がかかっても、お客様一人ひとりに真剣に、丁寧に向き合っていくことが本当の意味での「地域密着」になるとマツバラは信じています。
また池尾先生は、金融が対応できるのは「将来に所得を得る見込みがあるのだけれども、いまはまだ得られていないので不足している」という、「流動性(liquidity)の問題」だけであり、「所得そのものが不足している」という、「支払い能力(solvency)の問題」には対応できないとおっしゃっています。
これも非常に重要な指摘です。
つまり、所得の不足している(貧困状況に陥っている)に融資をしても、あるいはそのような状態の人がお金を借りても、「貧困という問題そのものを解決することにはならない」のです。
よって「貸金業界が応えるべき資金需要は、通時的に合計した所得額の範囲内で支出を平準化するための資金需要」であり、それ以外の資金需要に対しては「貸さない親切」も示すべきであるとも言われています。
貸さない親切。これからの貸金業界が進むべき方向性の、一つのキーワードになる言葉だなと思いました。
マツバラ