お客様との信頼関係づくりに取り組む貸金業界のいま ~自主規制自浄行動、コミュニケーション力の強化を通じ、安心と信頼を構築~

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普段は業務の中で出張することのない私だが、今年は二度ほど東京へ出張する機会があった。日本貸金業協会主催の協会員向けカウンセリング研修「カウンセリング的手法を活用したお客さま対応」を受講するためだ。

日本貸金業協会とは日本証券業協会に次ぐ、この国で二つ目の自主規制機関であり、貸金業者の適正な業務運営を確保し、もって資金需要者の利益の保護と国民経済の適切な運営に資することをその目的としている。

消費者金融業界が全盛であった10年以上前、その裏では同時に「多重債務」や「過剰な取立行為」といった社会問題も生み出されてしまった。同じ過ちを繰り返さないようにとの反省から改正されたのが貸金業法だが、いくら法律を整備したところで貸金業者の経営体質や意識が向上しない限り、真の意味で改善されたとは言えない。この「意識」の面に関して、この度のカウンセリング研修は非常に勉強になった。言葉や身振り表情などを使い、こちらの意思や情報などを相手に伝えることをコミュニケーションといい、コミュニケーションを通して相談者の行動や心理状態の変容を試みる人間関係がカウンセリングである。

それではカウンセリング的手法をどのように貸金業務に活用していけばよいのだろうか。例えば支払催告の場合、ただ一方的に支払遅延の事実を突き付けて、返済を迫るような交渉をしてしまうと、そのことで相手は委縮して何も言えなくなるか、あるいはその場をやり過ごそうとして嘘をついてしまうかもしれない。反対に相手が抱えている不安感情を理解しようと努め、信頼関係の構築を意識したコミュニケーションスタイルで接することができれば、そのお客様の抱えていた不安の感情が担当者への安心や信頼の感情に変化し、その後の支払についてもお客様自身による自己決定を促すことが可能となるだろう。自らの振る舞いにより社会問題を生み出し、結果としてお客様からの信頼を裏切ってしまった貸金業界。しかし今、日本貸金業協会や業者自身による自主規制、自浄作用により、少しずつ、だが確実に、その姿を変えつつある。