貸金業者激減の一方、じわりと増えはじめている銀行カードローン残高

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久しぶりに消費者金融がらみの話。

2006年に公布され、2010年に完全施行された貸金業法の改正以降、貸金業者数と消費者向け貸付残高は減少の一途をたどっています。

平成29年3月30日現在、業者数は1870社に

2006年から2010年の減少原因のほとんどは過払い請求の高止まりによるものですが、2010年以降も業者数、貸付残高ともに増加の兆しが見られません。

その理由の一因として挙げられるのが総量規制です。

総量規制とは、年収額の3分の1を超える借り入れを原則として禁止するもの。

ご融資できる総量規制されるわけですから、もちろん残高は減少していきますし、思ったように営業が出来そうにないから業界への参入も当然鈍くなってきます。

この総量規制がいいのか悪いのか。その賛否については今でも議論されているところですが(というより「議論」していてくれているといいのですが)、その一方でじつは増加に転じてるものがあります。

それが銀行の行う個人向けカードローンの残高です。

2010年以降、ずっと増加していますね

「総量規制」は貸金業法によって定められた規制なので、当然その効力の及ぶところは貸金業者のみとなり、銀行は対象外となります。

消費者向けの無担保ローン市場は有担保のものに比べ金利設定が高く、収益の増加が見込めます。

それに銀行のローンには消費者金融会社の保証がついていますので、少しでも延滞しそうな兆しがあればすぐに保証履行を請求し、元本の回収を確実に確保することができます。これなら銀行はお客さまの大事な預金を失う怖れもなくて安心ですね。

そして何より「お金を借りたい」という、基本的なニーズは今も昔も変わらず存在し続けています。総量規制が始まったからお客さまのお金を借りる必要性がなくなった、なんてことはあるはずがありませんし。

そういうことから銀行としては「ここで参入しない理由はない」ということになるのでしょう。

でも、これって結局「貸金業者 ⇒ 銀行」に貸し手が変わっただけで、実態は何も変わっていないということになるのではないでしょうか。

結果的に総量規制後(2010年以降)の消費者向けローン残高は、貸金業者と銀行を合算して見直すとむしろ増加してしまっています

ちなみに自己破産者数も13年ぶりに増加したそうです。

貸金業者数が減少したり、銀行のローン残高が増えていたり、そして自己破産者数が増加しているということが、何に起因しているのか。私にははっきりとしたことは言えません。

ただ統計数値は基本的に嘘をつきません。

この数値を冷静に受け止め、問題点が浮き上がってくるのならしっかりと議論していく必要があると思います。

追記:平成29年3月18日(土)の朝日新聞に、全銀協が加盟銀行に対して過剰ローン防止策を要請したとの記事が掲載されていました。