世の中には「へぇ!そんな本があるんですか!」という本がけっこうありますが、この本もその類の一冊になるのでしょうか?↓

旅の指さし会話帳 北朝鮮
わたしが大学生のときには海外旅行や海外留学に行く学生がまだ今より多くて、わたしも大学卒業後にフランスまで遊びに勉強しに飛んで行ったひとりでした。
この「旅の指さし会話帳」は当時人気のあった(少なくともわたしの周りでは)旅行本シリーズのひとつで、この本を見つけたときには「えぇ!?北朝鮮って旅行できるの!?っていうか北朝鮮(朝鮮語)用の本まで出てるなんて、マニアック!!」と衝動買いしたことをなんとなく覚えています(#^.^#)
この本の面白いところは「これ一冊あれば指さし旅行できるよー」というだけにとどまらず、現地の人たちから「こんなことまで載っているの!?」とオドロキとともに興味を持っていただけるよう、かなり細かい情報まで掲載されているところです。
このあたりはフツーの会話本という感じですけど・・・
このあたりとかかなりマニアックじゃないですか!?日本からの観光客がこんな本を持ってたらそりゃー現地の方の興味を引くことでしょうね(^^)/
ここ最近の北朝鮮情勢をみると、正直いって旅行だとか言ってる場合じゃありませんし、人によっては「こんな本を紹介してどういうつもりだ!」と怒り出す人もいるかもしれませんね。
でもわたしはそんなこと、知ったことではありません。興味の向くまま、良書と思える本であれば読んでいって紹介するまでです。それ以上の他意はありません。
それに、今でこそ北朝鮮は緊張のかたまりのような国になってしまっていますけど、この本が出版された2003年当時は今とはかなり空気が違っていたことが読んでいくと伝わってきます。
2000年に実現された南北首脳会談や2002年の日朝首脳会談など、今よりずっと対話路線が現実的だったように思います。とは言えすでに15年以上も前の話にはなりますが。
あとがきに著者がこの本に寄せた気持ちが書かれてありますので抜粋して掲載させていただきますね。
この本の企画を引き受けたのは、常に色眼鏡で見られがちなこの国を多面的に理解するために、「面白おかしく」ではなく「面白く、楽しく」接する機会を提供できたら良いなあ、といった気持ちからでした。
わたしが海外留学を志したのも、外国の人や言葉や文化に触れることで、多面的な視点や考え方を持てるようになりたいからでした。
批判や攻撃だけではなく、対話の姿勢や「知りたい」という単純な好奇心を持つことの大切さを思い出させてくれた一冊でした☆