【安全かつ快適な借金の方法とは】日本ファイナンス寄稿コラム

コラム

日本ファイナンスでは2013年から2018年までの5年間、九州地方発行のフリーペーパー「北九魂(旧キタキュウ.ビズ)」でコラムを掲載させて頂きました。

今回は2014年7月号掲載のコラムを再掲させていただきます。

(※公式YouTubeチャンネルにオーディオブック版を投稿しております。ぜひご覧ください。)

【オーディオブック版】

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 最近、話題にされることも少なくなった貸金業界だったが、先日久しぶりに明るい見通しの記事を読んだ。平成22年に完全施行された貸金業法について、自民党が上限金利の見直しや借入額を年収の3分の1までとする「総量規制」の撤廃に向けて議論を始めたそうだ。規制の是非については多方面からの意見を集約し、より一層の議論を交わした上で判断する必要があると思うが、個人的見解では現行の規制はやはり行き過ぎの感が強いと考えている。

 ところで現在貸金業者に認められている上限金利は年利20%だが、規制緩和に反対する立場の人は「20%でも高すぎる、むしろ金利をもっと低くすべきだ」とさらなる規制強化を求めている。

 彼らがこのように主張する理由はこうだ。「以前、銀行から100万円を年利9%で借りたことがある。返済は1万円ずつでよいと言われて払っていたが、1年間払っても元金の返済が3万円しかされておらず、完済するのに16年もかかった。9%でもこんなに大変な思いをするのに、20%などとんでもない」。この人の言っていることは確かに間違ってはいない。実際に、この条件で借入した場合の返済予定表を作成してもほぼ同じ数字になる。そして借金に対して否定的な人は、だいたい共通してこのような考え方を持たれている。しかしこのような人達は残念なことに、「借金の作法」について全く理解できていない。私からすれば、「借金の作法」を身に付けることなしにする借金はただただ危険な行為であるし、また逆にこの作法をよく理解した上でする借金であるなら、比較的安全かつ快適に目的を達成することができる。次号では「借金の作法」とはどういうものかについて解説する。

(執筆者:松原剛)

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